注意すべき歯周症状とは
これらの症状に注意
これだけは知っておきたい
原因と予防方法
歯周病の直接的な原因はプラーク
プラークとは、非常に多くの細菌が集まった白または黄白色の沈着物です。
粘着性が強く歯にしっかりと付着します。
また、酸素の無い場所を好み、歯と歯茎の間(歯周ポケット)に多く潜んでいます。
プラークは唾液や血液と結びつき、歯に付着後4時間程たつと、歯石と呼ばれる物質に徐々に変化していきます。(完全に歯石化するのは2週間程度と言われています)
歯石は歯に非常に強固に付着し歯磨きでは取れません。
この歯石の中にさらに細菌が入り込み歯周病を進行させる毒素を出し続けます。
この毒素が炎症をおこし、やがて歯の周りの骨を溶かしていき、最終的には歯を失うことになります。
歯周病は、このように直接的にはプラークが歯石化しそこに集まった細菌の中の歯周病菌によってもたらされる病気ですが、プラーク自体は誰もが口の中にあるもであり、様々な要素が歯周病の発症・悪化に影響します。
歯周病が生活習慣病ともいわれる所以(ゆえん)です。
歯周病は初期段階であれば、歯医者で歯石を取り除き、毎日しっかり歯磨きすることで予防できます。
ですが、骨が溶ける段階まで進行した場合、溶けた骨を復元することは非常に困難です。
まずは、しっかりと予防することから。
歯周病と全身疾患の関係
歯周病が重度になると、歯周病を引き起こしている菌が呼吸器や血液にも入り込み様々な悪影響を及ぼすことが分かっていきます。
血液中に入り込み心臓内や血管にとりつけば、脳卒中や狭心症、心筋梗塞の危険性があります。
また、インスリンの作用を妨げる場合もあり、糖尿病を悪化させる危険性もあります。
さらに、妊婦であれば胎児の早産、低体重化の原因になるとも指摘されています。
また、歯周病菌が気管支にはいると気管支炎や肺炎の危険性があります。
歯周病の自覚症状は危険なサイン
歯周病は重度になるまで目立った自覚症状のない病気です。
代表的な症状に歯が揺れる等がありますが、歯が分かる程度に揺れだした場合は既に中期を越しています。
歯の周りの組織がダメージをうけ、すでに骨が溶けていた場合、復元することは大変困難です。
もしも歯を失うことになれば、自然歯を元に戻すことはできません。
日常生活での歯周病予防
歯周病の予防には毎日の口腔ケアをしっかりし、定期的に歯科医院で健診(歯石除去クリーニング)を行うことです。
基本は毎日の歯磨き
小さめの歯ブラシで、歯1本1本にしっかりあてて、力を入れずに小刻みに震わすように磨いてきましょう。
就寝時は唾液の分泌も少なく、口内に細菌が増えますので、寝る前にはしっかり歯磨きを行って、お口内を綺麗にしましょう。
定期的に歯科医院で検診を
しっかりと毎日歯磨きを行っていたとしても、歯と歯の間や奥歯の裏側などどうしてもしっかりと磨けない部分もあります。
年に3,4回は歯医者で定期健診を行い、スケーリングで歯石をしっかりと除去してもらいましょう。
その他の生活習慣
*お口内をなるべく長い時間清潔にしておくために、頻繁な間食やだらだらと長時間かけて食べることは避けましょう。
*喫煙はプラークが好きな口内環境を作り出すなど、歯周病予防の天敵です。歯周病にならないためにも喫煙は控えましょう。
*歯ぎしりは歯や歯茎にダメージを与えます。就寝時に歯ぎしりをするクセがある人は歯ぎしり用のマウスピース利用を検討しましょう。
*口呼吸は口の中が乾燥し、細菌にとって住みやすい環境になります。口呼吸を行わないようにしましょう。
鼻が頻繁に詰まって口呼吸になってしまう人は耳鼻咽喉科で相談してみましょう。
まとめ
歯周病は誰もがお口の中に持っているプラークという細菌の塊がはじまりです。
歯周病予防はしっかりとプラークコントロールするところからが始まりです。
また、歯周病は生活習慣病と言われるように、食生活やストレス、歯ぎしりや頬杖といった日頃のクセなども歯周病に影響してきます。
そして、歯周病そのものも最悪歯を失ってしまう怖い病気ですが、他の様々な病気を発症・悪化させる要因にもなってしまいます。
これからの健康な生活のために、しっかりと歯周病予防を心がけてください。
【ご質問・ご予約はこちら】
神戸松田歯科医院:総合受付
078-681-0418